先日、日本の雑誌を読んでいると
大会社特有の企業体質に辟易して。。。 と書いてあるのを見つけました。誰かをインタビューしたことを記事にしたものですが、こんな記事を見ると ああ、記事を書いている人物、ただたんに聞いただけなんだなあとわかるのもです。 辟易 とはなんですか? 単にその人物がたまたまその会社に合わなかっただけのこと。 小さな会社なら辟易しないか? いいえ、小さな会社だって立派に辟易いたします。 大会社 = 特有の企業体質(良い意味ではない)をもっているわけでは無いし、小さな会社に特有な企業体質が無いわけではないのです。小さな会社の方がエスニックに偏りがあり過ごしにくいなんて極々頻繁ですしね。偏りは小さい会社の方が大きいものです。
ベンチャーはやりがいがある、なんて思っていませんか? 私は経歴上ベンチャーが一番長いです。3社経験しています。大会社も3社。社内転職(その度に面接を受けた)を含めると8~9度転職しているんですがベンチャーも長い。 どんな会社でも、これまで私はその企業体質に辟易したことはありません。いや、一社あるかな?この会社は企業体質ではなく国民性(東欧圏の会社でとにかく自国民以外を信用しない、まあ、歴史をたどればその理由は理解できますがとにかくやりにくかったわけです。これは良い経験になりました)であり企業体質というのではないからそれを鑑みると企業体質に辟易としたことはありません。
要は自分に合うかどうかということです。 辟易って非常にネガティブな言葉で悪くとらえられるのですが大企業、そんなに悪くないですよ。ベンチャーに行けばなんでもできる。。。 でもね、雑用もとても多いわけです。雑用だらけになったりしかねない。だってそれを引き受けてくれる間接部門は無いんです。全部自分で。小さい会社だといわゆる事務要員は一人だけだったりする。 なんでもできるかもしれないが実は何もできない、なんてことにもなるわけです。しかも言っては語弊ありますが蚊帳の外に置かれることも多い(例えばある種のグループに属さないような場合)。
ベンチャーに入るなら以前から言ってますがこちらがあちらを面接するくらいの心構えで面接に臨む必要があります。私はトイレなどに行く機会などを使ってオフィスを見て回るくらいの心構えで臨むべきだと書きましたが実際それくらいのことは必要です。 ラボなどを見せてくれたりしますが良いところだけを見せようとする傾向があるのです。 入ればそこにある程度の間働くわけです。 面接は双方にとってお見合いのようなもの。相手にばかり自分を評価させないでこちらも相手を評価するのです。
やりがいのあるベンチャーにあたる確率は実際には低いです。 ベンチャーのほとんどは失敗するわけですよ。生き残れるのは本当にごく少数。必死にやっても成功する確率は少ないですが、最初からだめだとわかるようなベンチャーの方が実は多いのです。そんなところでは必死にやろうがやるまいがあまり結果に変わりはありません。 やりがいのあるそんなベンチャーに出会えるにはこちらが面接するしか方法はありませんよ。
もっとも成功した例で私が知っているのは ”これは、と思う元上司が興した企業”。 私の例でも成功したベンチャーは元上司が推薦してくれた企業(彼はテキサスにいる)で彼の友人が始めた会社でしたがここはやりがいがありました。
これは と思う上司、同僚、部下との関係を持っておくことの重要性を取り上げましたがどんな会社でも重要ですが、ことベンチャーなら尚のことです。
最後にベンチャーだからってただ働き同然にならないように。 知っている人(日本人)でベンチャーに転職した人がいますが、最初の6か月は半額の給与だと言っていました。ちょっと自慢げなのですが、私は???でした。経験ではこうした会社は成功しません。人材が集まらないんです。シリコンバレー、生活費はかかります。給与はそれなりに出せないといけない。出せないのは経営陣の失態です。 自慢げなのは、自分は給与で入ったんじゃないと、つまりお金じゃないということなのでしょうけれど、でも、そんな考えは日本を出る時にすかっとおいてくることです。そんな考えでは成功しません。給与が半額でも働いてやろうという優秀なエンジニアを雇うのは難しいんです。つまり人財が集まりにくいですね。それでは成功しません。