失われた20年なんて言いますね。私が渡米してUSAに居座りを始めたのは80年代後半、日本はバブル真っ最中(とは言ってもそろそろ崩壊の気配が。。。)。 そのころはいわゆる青田買いが大学2年生にまで及んでおり内々内内定なんて当たり前とかでありました。私はコネ無く教授に推薦状を拒否されるような学生でありましたので一般応募でその時代全く人気の無かったと言える外資に入社(いわゆる終身雇用でないとか中途採用ばかりで昇進しないとか言われていました、確かに中途採用で変わった人ばかりでした、入社すると)。でその後まもなく日本はバブルはじけいわゆる就職氷河期を迎えたわけですね。今の30代後半から40代後半がそれ以降の経済の波(負債)の影響を一番受けた世代だと聞きます。 リーマンショックなど数々の荒波が押し寄せた。50代後半、60代(もう定年ですが)はバブルを楽しんだからそれでも良かったのかな? 家内いわく、私は良い経験(楽しいといういみ)した、とのことです。
で、負債。 金銭的なことではありません。経験です。 経験に負債などあるのか?なのですが、 転社、転職が常な世界では大いにあります。以前から書いていますが富は回すことで大きくなります。タンス貯金(古い言葉ですな)は増えない。インフレを考えると増えないか、目減りする方向ですね。日本のようにデフレなら? デフレっていうのは経済上は良くないのです。だからこれも言ってみれば負債か。。。 利子、利益率が良い投資、預金をすることも大事です。利子率0.1%にずっと預けているのと4%、10年も経てば圧倒的に違いがでますね。
これと同じこと。一所にずっといる、一つのことをずっとやってきたというのは実はあまり実りないことが多いです。 職人をややもすると理想、ほめたたえるようなことがありますが、経験が本質的価値を産むのでなければどうでしょうか? 武道、茶道、刀鍛冶、シェフ、など経験が本質的価値を産むようなケースはありますが古いやり方が陳腐化しているのにそのやり方の経験ばかり積んでもある意味負債になります。例えば以前ならPerforceなどをファイル管理システムとして採用していたとしても今や圧倒的にGitが使われている。Gitを使ったことが無い、熟知していないというのは不利。ソフトウエアエンジニアならインタビューで聞かれたりしますよ。スクリプト言語としてPerlなど使われていました(今も使うけど)が今の主流はもうPythonだと思います。Pythonでスクリプトを作成できるかできないかは仕事に影響を与えることも増えています。C++は今でも使われますがモダンC++、 モダンC というのは一昔前とは随分違うようです。常に自分の経験が財になるのか、もう財としての価値をあまり持たないのか、見当することは必要なのです。 私はこれを毎年誕生日前後に履歴書の更新をしながら検討するべきだと思います、いやしてきました。これは以前にもかきました。 もちろん一つのことに熟練することでも機会はできますよ、否定しているわけではないのです。 ですが一つ所に長くいると停滞するものです。履歴書の更新をするとよくわかります。経歴のほかに履歴書には例えば自分ができるスキルなどを書くことが多いのですが何もアップデートが無いという状態が3年続いたら危険信号。負債を作りはじめているかもしれない。負債とは機会を逃す負債です。
また一つ所に長く座るとコネクションも限られるようになります。これも負債につながる。