さて、上手く面接をパスして採用が決まったとします。採用決定時にはもちろん収入関連が細かく書かれています。年収(ベース)、ボーナス(これは確定するわけでなく業績などによりますが、通常年収に対する%ターゲットを書いてある、例えば20%など)、それとRSU(あれば)、もしくはスタートアップなどではストックオプションなどなど。 ストックオプションをどのように評価するかについては過去のBLOGで書きましたよ。随分前になりますので簡単に説明するなら、10000株と書いてあってもそれが1000株と書いてあるのどう違うのかを知らないと評価できないですね。さて、どちらが良いんでしょうか? 絶対数で評価しないことです。あくまでも%評価。1000株がその時点での発行総数の10%、10000株の会社がわずか0.5%だとすると? 1000株の方が良いんです、仮にその時点での評価額が同じなら。そう、評価額も考慮に入れますよ。もっともその時点でのことですからその後新に投資を受けるとその度に%は減っていきます。通常評価額は上がっていきますが、逆なケースもある(下がる場合それだけ多くの株式を発行する必要があり増々%は減っていくんですが)。入社後もストックが配布されますが、黙っているともらえないこともありますよ。以前勤めていたスタートアップ、二人の同僚は毎年どれだけの新規株が発行されたかとか、給与交渉にストックをくれとかあれこれやっていたようです。あれくらい泥臭くやるやつは珍しいですが黙っているとほっておかれることもある。。。
さて、本題。 これら給与関連以外でよく見ておく必要があるのは保険関連です。医療保険です。 とても複雑ですよ。保険は会社毎に異なります。会社は保険会社と契約を結びますが保険会社がおなじだからと言って同じようなカバーにはなりません。Aという保険会社と契約した会社Bと会社Cでは全然違うなんてことは普通です。大きな会社になるとA、B, Cと3社くらいの保険会社と契約して社員に選択できるようにしているところもあります。社員の家族構成、年齢などで選択できるようにしているのです。負担額(毎月の)に違いがでるのです。 また会社によっては共働きで夫婦とも保険を受けることができる場合、配偶者の保険に加入するなら$XXXを払うというところもあります。保険は会社にとって負担になるので一人でも加入者が少ない程良いのです。保険会社と医療関連施設、病院が契約をします。契約をした病院をインネットワークと言い、医療にかかった際の負担が少なくなります。契約を結ばない医療機関もあり、もちろんそこでも医療を受けれますが保険がカバーする金額は少なめで負担が大きくなります。どんな保険会社と契約しているのか、医療関連が重要な家族構成の場合よく調べる必要があります。 私はかなり複雑な家族構成ですが今の会社に移り医療費の負担だけでも年20000㌦程度軽くできています。以前の会社とはくらべものにならないほどに今の会社の保険は良いのです。給与はあまり変わりませんが実質はかなり異なる。 良い保険かどうか、ベネフィットのパンフレット(もらえます)だけでは全容はつかめないので医療関連が重要であれば良く調べて判断することが重要です。 必要あればコンサルタントを雇うとあれこれ教えてくれます。うちは家内が友人関連を通して色々調べました。
医療保険のために働くということもあります。 医療は高額です。友人がオートバイ事故を起こしヘリコプターで病院に搬送されたことがありますが搬送された先が彼の保険ではインネットワークではない病院だったというケースがあります。彼は意識も無くなんの判断もできなかったのですが、受け取った(ヘリコプターも含めた)最初の請求書は何と1.5ミリオン$。 もちろんそれを支払うわけじゃないですが、保険会社は70%払うとして(そうなります)、それでも高額ですね。保険には普通その年の自己負担額の上限がありそれ以上は全額保険がカバーするのですが、インネットワークでない場合仮に医療機関がXXXと言っても、保険会社はYYYの70%つまり保険会社は自分たちの持つインネットワークと契約した医療費で計算するなんてことはざらです。例えば1.5ミリオンと言っても、インネットワークの病院なら契約で0.5ミリオンだったとすると、0.5ミリオンの70%、つまり0.35ミリオンだけ支払う。となると、1ミリオン以上は自己負担になる。。。 彼は2年越しの交渉、つまり彼自身に病院を選ぶことが出来なかった(意識不明だった)、などなどを弁護士なども使いようやくのことで支払いを負担できるまでにできましたが大変だったようです。 医療費はとんでもなく高額。
なぜか? 理由の一つは税金対策です。彼の場合負担金が1ミリオン以上になりますね。 結局病院は大幅に割り引いたようです。 割り引くとどうなるか? 病院の帳簿上は利益なし、いや赤字になるのですね。 そうすると? 利益が税法上はなくなる。 ということで税金を減らせる。 というからくり。 実際には大きな利益があるんですよ。 でも税法上はマイナスになるわけです。 まあ、これだけが理由ではないですがこんなこともあり医療費は最初高額に請求されることが多いです、保険を持たない場合特に。