前回の続きということで。。。
最近元同僚が私の勤める会社の別事業部にマネージャとして入社しました。彼は元エンジニアですがもう長らくマネージュメントを主としたポジションにいていわゆるエンジニアリングマネージャとしてキャリアを積んできた人です。
エンジニアリングマネージャと言うのは実はかなり厄介ではてさて会社を変わっても勤まるのかなと思いますがアドバイスをいくつも求められたのでできうる限りのことは教えておきました。 なぜ厄介?ですが、 技術職であるにも関わらず人事権をもつ、つまり最近の言葉になりますがピープルマネージャでもあるからなのです。人事権を持つということは評価をする、昇給、昇進を含め、また人を雇う、解雇する(訓告する)と言ったことに携わることになります。それをプロジェクト遂行とともに行うわけです。プロジェクト面では他部署とのかかわりもでてきますしスケージュールなどを気にかける必要もあります。問題が発生するのは常。そんな時にも出番。それのみならず将来のプランに向けて勉強も必要になる。。。
まあ、大変なポジションです。私も以前はそんなポジションにいましたが今はさっぱりといわゆるスタッフをやってます。もちろんスタッフとしてスケジュール、他部署とのかかわり、問題解決、将来の勉強などありますが、人事権に関わる要素はないのです。人事権をどう使えるか、どう使うか、どんな問題に直面するか、など 面接であれこれ見られます。人事権を上手く扱えないと会社としても困るからです、特にカリフォルニアではね。
こんな想定問題にどう対処します? マネージャとして自分の部の組織変更を実施した。ある部下を昇進させその下に経歴的にははるかに経験あるエンジニアを配置した(昇進させた部下は理由があり昇進させたのでありえこひいきなどではない)。その経験あるエンジニアがあるとき社内転職を選び他部署に移っていくようになった(他部署での面接にパスした)。理由はともあれ他部署での面接にパスしたのであとはあなたがOKを出すかどうかだけで決まる。それまで何の相談なども受けていなかった。彼(女)の抜けはとても大きな問題になる。つまり自分たちのプロジェクトの遂行に支障をきたすので昇進させた部下のパフォーマンス評価において良いスコアを付けることができなくなる。
こんなことは茶飯事です、こちらシリコンバレーでも。様々な国籍、バックグラウンドのエンジニアの集合体です。自分のどんどんアピールするようなカルチャーをバックグラウンドにするものもいればどちらかというと黙って仕事をするようなバックグラウンドの者もいます。いきなり差別をされたと人事に訴え出るような部下もいます。人事を扱うマネージャはそれは大変なのです。
人事を扱うマネージャから私のようにスタッフに戻るものもいれば、もう設計はできないと、人事中心なマネージャポジションに移っていくものもいます。 設計は会社変われど、実はあまり変わりはないのですが、人事については会社毎に違いがみられることも多い。しかもあまりポジションがなく一度失うと中々簡単にそれまで(以上)のポジションで他社に移れるわけではない。
というわけで私は大体15年ほど前にマネージャからスタッフに移ってきました。 いわゆる役職のない、 平社員 です。 今のタイトルは Engineer 6 なんて言っても全然わからないですね。 これで良いんです。
名刺にはEngineerとだけ。6と言ってもなんだか社外ではわからない数字ですからね。