シリコンバレーというのは遥か昔(でもないですが)、当地がいわゆるチップ開発と製造のメッカ(のひとつ)だった時代から。。。 007(ロジャームーアの時代)にもシリコンバレーは出てきますね。 もっとも製造で言えば当時は日本こそNo.1だった。。。おもにDRAMですが、今は無き、三菱、富士通、NEC, 東芝、日立が業界をリードし(日立の技術者が書いたDRAMの設計に関する技術書はバイブルのように読まれていた。私はいまも持っていますよ)、SONYなども半導体を沢山作っていた。アナログTVに必要なICではSONYのシェアはとても大きかったのです。SONYはCCD, CMOSセンサーなど映像系を持っていたんですがCMOSセンサーが携帯電話などのおかげで復活しましたがそれを除くとあまりぱっとしないですね。東芝はフラッシュメモリを持っていましたが分社化してそれも売り出した。。。と残念の極みです。
シリコンバレーも同様なのですが、10年毎にある技術ブレークスルーに上手く乗った形でいまも栄えていますね。この5年ほどはAI。 AIはあと5年は持つかな? そのころには5Gがもっと活発になり、AI,5Gを含めた形で自動車の自動化に伴うシリコンの開発ももっとピークを迎える。。。
先ごろ、まあ、噂にはずっとなっていましたがグーグルがアップル同様携帯電話のメインとなるチップを内製化するというニュースがでた。まあ、3年前からずっと言われていましたので実際にはニュースでもなんでもないのです。
今シリコンを作っているメインな会社はソフトウエア大手です。資金力がものをいうシリコン開発、ソフトウエアの利益率は大きいですから資金がある。しかもシリコンを使うのはソフトウエアエンジニアなのです。ソフトウエアエンジニアがどんなシリコンが欲しい、必要かを一番良く知っているのですね。だからいずれは自分たちで。。。 もちろん開発エンジニアは雇います。シリコンの経験なくして設計できるほど生易しいものではないです。いまそんなシリコンエンジニアの取り合いにまでなっています。 ひところあまり人気が無かったような分野なのですが今やとても人気があります。仕事あれば学生たちもがぜん興味を示す、というわけですね。
シリコン(周辺技術含む)、 ソフト (アルゴリズムを含む)、 データ、 これが次世代を作り上げていく。これは電子工学に限ったことではなく、 バイオ、環境、 エネルギー、自動車、宇宙、ロボット、素材(化学)などありとあらゆる分野を支える基礎技術にあたります。 日本は基礎技術が強かった(いまも素材など強いですが)、シリコン、ソフトウエア、データという今の基礎技術では遅れ気味。これからの10年ではっきりと差がでてくると思います。
私は機会があれば出戻り、日本でこれらをやってみたいと(教える)思うこの頃です。