内定 という言葉は無いのですが、 面接などを全部突破すると会社からオファーを得ると書きましたが通常オファーには条件があります。
ー法律的に働けること。 市民、永住権があるなら簡単ですが、ビザの場合、例えH1ビザを現在持っていても、H1は会社スポンサーのビザなので転社する場合再度取り直しということになります(詳しくは知りません。なぜなら、古き良き時代にやってきたので私は最初から永住権(いわゆるグリーンカード)だったのです。今では考えられないのですが、そんな時代もあったのです)。 ビザの場合ビザが取得できることとビザがクリアになって実際の入社となります。仮にビザの審査で落ちたら(現在H1を持っていても必ずしも再交付ということにはなりません)、働けないのですからオファーは無効です。
ー会社によっては数々の確認をするとも書きました。それらを全部クリアにするか、会社側がウエイバーするかしてパス必要があります。例えば ドラッグテスト(これ、会社はウエイバーしません)、学歴証明(英文の卒業証明書は取っておきましょう)、職歴、レファレンス(元上司を一番好みます)、ソーシャルセキュリティー番号 などなど。資金力のある大会社の場合、外部に委託する傾向があり、一つ一つとても細かいです。逆にベンチャー企業の場合、レファレンス確認程度だったりする。
そして映えて入社日が決まります。 入社日には法律的に働ける証明となる書類と自分の身分証明(運転免許書、パスポートなど)を持参します。 忘れたら? 取りに戻る。入社はその書類確認を経るまで完了しません。
さて、その内定中。 双方ともキャンセルする可能性があります。 会社側がキャンセルすることはほとんど無いのですが入社までの間に不可抗力(例えば倒産やその部門をダウンサイズして実質無くしてしますなど)が発生しないとも限らない。ただし、オファーを出してそのオファーをアクセプトされた後でキャンセルする場合、リスクを伴うので会社もとても慎重にはなります。どんなリスクか? 基本的には差別があるのではないかということですね。たとえは私、アジア系。オファーを出しておいて、取りやめた。そのポジションを後で調べてみたらいわゆる白人のエンジニアが占めていた。。。なんてなると、仮にそれを私が何らの方法で知って州政府などに訴えたとなると、その会社はかなりトラブルになります。仮にその人が遥かに優れた能力の持ち主でもいったん出しアクセプトされたオファーを引っ込め別人にオファーを出すというのは会社側にはリスクなのです。
オファーをアクセプトしておいて”辞めた”と言えるか? 言えます。 入社する直前まで”やめた”と言うことができます。待っている間も別の会社のインタビューを続けるような人も沢山います。現在働いている会社だってカウンターオファーを出してくることもあります。こちらはあまりリスクはないのです。 実際入社日にやってくるはずだった”新入社員”が姿を見せず、あとからEMAILで就社を取りやめたなんて知らせてきたこともあります。もっといいオファーが見つかったから。。。とか、そんな理由です。
というわけで内定中も仕事探しを続けるのは普通です。 特に今のように人材不足の時には。
これは別にここだけのことではないですよ。 80年代後半の日本。バブル真っ最中、大学生は3年の頃から青田買いと言って会社から、内々定をもらっていた。内定をもらった学生たちにそれ以上就職活動をさせないようにするため、海外旅行をプレゼントするというようなことまでしていた時代。今では考えられませんね、日本では。それくらい景気は良かったのです。私は内々定も学校推薦(教授推薦)も無く一般応募で就職したのでこのイケイケムードは経験ないのですが、家内はあったようで 楽しかったはよ、と言います。まあ、日本のメーカーに進まなかったことで今があると思っていますけれどね(良い意味で)。
そんな時代でしたが、今の日本は斜陽化が急速に進みそうで危惧するところです。 危機の時代に入っているのですよ。