シリコンバレー 忙しいだけでは。。。

以前書いたのですが、 昔のドイツ(プロシア)の軍隊のリーダーだったかと思いますが、彼の言葉に 組織は4つのタイプの人がいると。

ー優秀な働き者

ー優秀な怠け者

ー無能な怠け者

ー無能な働き者

だそうです。 そして、彼曰く

ー優秀な働き者には給与などのリワードと仕事(チャレンジ)で報いなさい。 

ー優秀な怠け者はリーダーにしなさい。 そう、リーダーに。

ー無能な怠け者は、まあ、どこにでもいるからそのままにしておきなさい(手間をかけるなということです)

そして、無能な働き者は即刻組織から追放しろと。 組織に害を与えるからだそうです。

さて、マーケティングの仕事を長くやってきましたが、日本に行っていつも同じような会社を廻っていましたが いつ行っても 忙しいをおっしゃる方が(結構沢山)いました。 いついっても。 不思議だなーとあの頃から思っていました。日本は会社、組織名などをちょくちょく変えるのですね(ふしぎだったのですよ、これも)。その度に新しい名刺になるのですが、こうした”いつでも忙しい”人たち、いつまでも同じ役職名でした。それもあまりよくわからない役職(偉いのかどうなのかさっぱりな役職ってありますね、日本はとりあえず役職無いとかっこ悪いというか、そうした社会になっていますから)。忙しいからミーティングもいつもそこそこで終わってしまいました。

かたや、係長時代から知っている大手企業の研究所所長もいます。随分長い関係なのであまり直接用は無くとも出張の折にはあらかじめ連絡していましたが、 そうすると、 XXXという技術シンポが有ったようだけど、出たの?などEMAILで聞かれることが多かった。大概のイベントはマーケティングですから出ています。 行きましたよと返すと、じゃあ、ちょっと寄る?と時間を作ってくれました。技術資料などは後でWEBなどで読めますがその場の雰囲気などを聞きたいとかで。。。ずっと忙しいはずの人なのですが優秀な怠け者とはあのような人物なのかもしれない。周りを上手く使える、つまりリーダーですね。

つまり忙しいだけでは。。。 なのです。不思議と忙しいはずな上の人ほど時間を作ってくれるものですよ。しかも大変な読書家が多い。これも経験から。

エンジニアでもずっと忙しそうにしているエンジニアもいれば、そうでなさそうなのもいる。 マーケティング時代、様子を伺いそうした忙しそうに見えない、でも怠け者にも見えないエンジニアに相談に行きましたね。相談するからこちらも色々と話す。そうするとパイプができるから、彼の上司も結局彼をプロジェクトのリーダーに置いたりする。リーダー、やはり色々な関連部門とのかかわりも出るからです。

忙しい、というのを理由にすることはとても多いのですが忙しいを理由に機会を逃すのはもったいない。優秀な怠け者(リーダー)、そうした機会をとらえるために自分を少し空けておいているのではないかとも思います。優秀な働き者はどんどん仕事をこなしますがやはり限界もあるのかな。でも優秀だから、会社、上司はきちっと報いる必要があります。通常それは昇進というより給与などで。 以前にも書きましたが私はマネージャをしていた時代有るエンジニアの給与レベルを自分自身より引き上げたことがあります。さすがに上司から聞かれましたがそれで良いと言いました。優秀でどんどん仕事をしてくれましたからね。

どちらを選ぶか。怠け者か、働き者か。 性格もありますがどちらを選ぶかはある時点で考えると思います。 どちらでも報いられると良いですね。基本、どちらでもチャンスがあり報いられるのが理想です。

ところで有能、無能は組織、仕事内容、国など色々な要素が絡むのです。これも前に書きましたが 絶対的ではない。 例えば

-スポーツのスーパースター。その後指導者、リーダー(監督)で成功する人は少ない。 言っては語弊有りますが無能なケースが多い。逆もしかり。パッとしなかった選手が指導者になったら大成功したとか。

ですから、私は常々言うのですが自分が有能で輝けるところに移っていくのが良いんだと。 それが転職につながるかもしれないし、転社につながるかもしれない。 そしてその転職、転社ができやすい社会を作ること、そうすることで回ります。 人、モノ、金は回す必要があるんだと、これは私はいつも心していることです。 日本復活のカギはそこにあるはずだとも。

私は終身雇用制度は時代遅れでそれが今の日本の停滞を作り上げたと思います。 社会構造を変えるのは大変です。一企業ではできないことが多いからそこに国の政策が必要なのですが、 残念ながら日本は官僚制度も終身雇用で大学卒業時に受けた試験でその行く末までほとんど見えてしまう制度(私は例のキャリア制度は廃止すべしと思います)。そこに今の日本の限界を感じます。