難しい質問ですね。
インターンを良く雇っていました。夏休みにインターンとして働く学生は多いのです。学生には良い経験になりしかも給与はもらえる、遠くの会社であれば旅費とインターン中(大体8から12週)のアパートも借りてくれるので楽しいわけです。企業にとっては良い学生をスカウトできる機会になるわけです。
さて何度か書いていますがエンジニアリングの世界は超高学歴化が進んでいます。大学卒では物足りない、修士、いや博士課程を修めた博士の割合が大きくなっています。今や30,40%のエンジニアがPh.D (博士)であるような会社、部署は普通になってきている。修士まで入れるとその割合は70%、80%にまで達するかもしれない。
ですが学業は費用がかかります。国によっては国家が優秀な学生に奨学金をだし学費を出すもしくは国内の公立(国立)大学であれば学費を免除するということもありますし大きな財団が奨学金を出すこともありますが皆がその恩恵を得るわけではない。大学によっては奨学金を出すのみならず優秀な学生には大学内での仕事をオファーし生活できるといったこともしますがそれは飛び切り優秀な学生に限られます。 USAは学費をローンすることも多くその利子率がとても高く政治問題化もしているのです。
そうなると早く就職して経験値を上げていくのが良いのか? かつての日本では高学歴はあまり歓迎されず、企業で教育する、企業が選抜して優秀な社員を海外留学させるということもありましたが今やそんな財力をもつ企業は少なくなっていると思いますし、今後はもっと少なくなるでしょう。
修士課程であれば働きながら夜間、休日にコースをとる、オンラインで履修することで卒業することは可能になっていますが博士課程は今現在ありません。博士はやはりかなりハードルが高い学位なのです。博士課程、少なく見積もっても3年はかかります。
修士課程ですと経験が補完できることも多いです。つまり修士課程を修了するのと経験3,4年は同等程度か、いやおそらく経験の方が就職ではおそらく面接等で上手く進むでしょう。
博士はしかしながら異なるようです。ポジションによっては履歴書選考段階で博士を想定して選択することがあります。学歴は宗教、性別等とことなり能力に関係する事項ですから就職差別に該当しません。 もちろん学卒でも知られたプロジェクトでリーダーをしていたとかそういった経歴があれば十分選考の対象になりますが博士はことエンジニアリングにおいては優位になることが多い。
若い時は数年働いて十分なお金を貯めてその後大学に戻るのもよくあるケースです。PhDだったりMBAだったりMD(医学部)やLaw School (弁護士)はその筆頭になりますがかかる費用とその対価を考えるとある年齢以上になると不利になります。
つまり若い時は可能性、道筋は沢山の選択肢があるのですね。 でも、いつまでもその選択肢は残っていない。。。 若いころこそよく考えないといけないのです。
それと、国(日本です)は若い人をどんどん助けるべきです。引退した人々のいわゆる生涯学習に多大な予算をつぎ込んでいるようですが引退した人は国に富みをもたらしません。若い世代が作るのです。 予算配分を見ていると選挙のためとしか思えない予算配分でこれでは国は豊になりません。日本のGNPの2021年の伸び(予想)を見ても世界の中で下から数えるほうが早いくらいに低いのです。どこか間違えているなとそうした統計(予想)を見ながら、老齢に入りかけた私は思うところです。