前回の続きのようですが、大体同じようなタイトルで2度続けているので。。。
大統領が就任すると官僚機構のBOSS入れ替わります。入れ替わらないのは軍くらいな様相です。軍と言うのはとても特殊な組織で外部から人材を補強するということをしませんし、そのキャリアの間中トレーニングと評価を続け人材を育成、確保していくのです。たとえ国防大臣(軍人ではありません)がかわっても将軍をどこかから拾ってきてそのポジションに就けるということはないんですね。官僚も同様なのですが、日本ではほとんど皆無ですがUSAでは新しい大統領が就任すると大臣クラスのみならずその下のランクの官僚も入れ替わることが多いです。新しいBOSS, 新しいStaffというわけですね。
民間も同じようにCEOが入れ替わる、いやCEOだけでなく事業部長クラスから、部長、課長クラスのマネージャでも、部下を外から連れてくることがおおいのがUSAだと書きました。上が替わるとその新しくやってきた人が直属の部下を辞めさせたり移動させたりして自分で新しく雇う。雇うことで人事権を誇示することができ自分の権力を万全にするというのも理由の一つです。もちろん他にも理由はあります。
通常変化がないのはSTAFFと呼ばれるひとをマネージしない従業員です。もちろんマネージメントが落ち着いたらSTAFFの評価が始まるのですが少なくとも時間差があります。STAFFに無いのは人事権という組織での究極の権力ですね。人事権と予算権、この二つです。STAFFにはいずれも無いのです。
賞味期間と言うのがあるのです。新しいBOSS、どんなことするかなとその賞味期間見ていることもありますがぼろをすぐ出すような人もいます。
会社に入ったら常に会社のトップから自分の直属の上司に至るまで十分観察しておく、前も書きましたが重要です。
さて、ベンチャー企業。良いなあと思って入社したとします。ベンチャーは多くの場合投資家(ベンチャー投資家)から資金を調達しています。銀行のローンではありません。ベンチャー投資家は投資金を集めてそれを運用していることが多いのです。もちろん自己資金もありますが資産に余裕のある個人などからお金を集めるのです。リスクを伴うのですがリターンも多い。そうしたベンチャー投資は大体10年単位。つまり10年したらいったんその投資を解散する、その時にリターンが有れば分配するといった仕組みです。集めた資金が50億円だとして10年経って総資産200億になっていれば4倍、10年で4倍ということは年率15%程度です(あまり良くない投資になります)。どれだけリターンを出せるかで次のベンチャー募集の時の資金集めが決まりますね。良いリターンのだせる企業を見つけることがベンチャー投資家の名声を上げより資金を集めることができるようになります。
というわけで投資したベンチャー企業には早く企業価値を高めてもらいたいのです。IPO(株式公開)はまれで実は買収されることが多いのですが買収額が多ければ多い程良いのです。
中々買収やIPOの話にならない場合、ベンチャー投資家は通常Boardメンバーなので創業者(通常CEO)をStep Downさせて(創業者といえども数で負けることが多い)外から人を連れてくることがあります。 ずばりその人の唯一の仕事は買収されるか(IPO)です。 Board(投資家)のためだけに働く、と言っても過言ではありません。投資家は資金を早く回収して次の有望な投資先に投資したいと思っていることが多いのです。そんな場合、例え2倍でも、いや、1倍でもいいから売り切って回収しようとすることがあります。損しなければ良いという判断も働くからです。
従業員を置いてきぼりにすることが多く、従業員は少なめの給与で、成功報酬を期待して働いているので、このような場合、失ったXXX年(つまりその間他社で働いていれば手にした収入が得られない)となるのです。
これはベンチャー企業のリスクなのですが ベンチャーに入ったらその後、会社の情勢(セールス、マネージメント)は常に見ておくことが必要です。
やってくる新しいBOSS, 再婚すると思ってよく見ること、企業は人で決まります。