シリコンバレー 超高学歴

以前のBLOGで学歴に触れましたがその続き。

日本は大学進学率がとても高いと聞きます。降りかえりこちらUSA。昨今の大統領選挙を見てもわかりますがラスト地帯(錆びたという意味)のいわゆる労働者(高校卒ていど)が行方を左右しています。特殊な選挙制度(憲法で定まっているので変更はとても難しい)のため少数でも大統領になれるのです。大都市は基本的に学歴の高い人が住むようになりこちらでいうBLUE(民主党)、田舎部はRED(共和党)と別れるようですが今のREDは私が知るREDとは別物になってしまいました。

さて日本は高学歴なのですが、 超高学歴ではない。 以前に書きましたが私が今いる小さなチーム、上司を含めわずか6人ですが私以外全員博士。私は修士どまり。部(500人程度)でも100人は博士でしょう。つまり20~30%のエンジニア、マネージャは博士なのです。 この会社が特殊なのではありません。以前いたベンチャー企業はもっと博士率が高かった。ざっと身近な友人、同僚を数えても30人近くは博士。その中にはMBAも修めたものもおります。事実現在、過去の上司にはPh.D, MBAを修めたものが多い。

日本の顧客もよく訪問しましたが名刺に”XXX博士”と書かれたものを見つけるのが難しかった、例外が一社ありますが、その会社はとにかくエンジニアの方々優秀でした。あの一社は例外なのかもしれないですがテクノロジーの進んでしまった現在、大学4年、実質3年程度では入口に入った程度なのです。修士課程を修めると2年プラスですが、やっとなんとかなるかな~というレベルに到達。私は部下がいますが部下はやはり博士。

これまで日本は入社してそれからその社員を”育てる”風習でした。USは入ったその日からアウトプットを求められる、つまり”育てる”のはなく“雇う”のが原則。上を目指して2,3年で学校に戻っていくというのも多い(日本は会社が選抜して留学させてくれたりもしましたね)。

日本の会社に体力がなくなってきている現状を考えるともう社内で”育てる”余裕はなくなるでしょう。しかしながらことハイテクの世界ではエンジニアの能力、実力がとても重要です。 例外はありますが(学卒でもとんでもなく優れたエンジニアなど)やはり多数ではない。 博士というと”研究”とどうしても日本ではなるようですが 博士 イコール 研究ではなくこれまで会社が”育てた”ことを大学に求められていると言ってよいと思います。

日本は”資格”と“検定”社会ですね。まあ、社会上(給与や仕事面などで)必要なのは知っていますが弁護士、公認会計士、税理士、医師、歯科医者などいわゆるプロフェッショナルを除きあまり意味はないと思っています。それより数学を磨く方がエンジニアであればきっとずっと役立つと思います(数学は必ず役立ちます)。資格の勉強をするよりLinuxのKernelを丹念に全部読み切るほうがはるかにあなたの可能性を上げます。

ちなみに中国は超高学歴です。どの会社を訪問しても博士がドンドン出てきました。それも世界的に名を知られる大学ばかり。留学もありますがAI関連では中国は世界トップクラス。二つの国に共通しているのは? 転職が多いこと。