シリコンバレー 人材

マネージャ(課長、部長など)の一番の仕事は?

プロジェクトを納期、予算、品質を満たして出荷して利益を得ることですか?

私の経験では”それらはその地位が要求されるアウトプット”ですが”一番の仕事”だとは言い難い。一番の仕事は、というと

人材

です、と断言してしまいます。 人材を集め人材を有効に使うこと(使える環境を整えること)です。

常に自分のチームの人材を最適にしておくこと。日本でこんなことを会食の場などで話すと(もう還暦に近いですから同世代だと上は部門長、事業部長、執行役員クラスの方も一緒のことが多いです)、人材”育成”の話をきまってされます。日本はこれまで、 人事がいわゆる新卒を大量採用してその後人事、部、課、事業部で配属を決定してその後部、課でその人材を”育成”すると言ったプロセスを取って来たようです(日本で日本の企業で働いたことがないのであくまでもまた聞きです)。優秀な人材を企業が費用をもって留学させたりもしていたようです(そんな中間管理職の方とも何人か会ったことがあります)。まさに”育成”ですね。ただ、育成は費用がかかるので今後育成は減っていくかもしれないですね。欧米では例えばMBA、Ph.Dは個人が学費を出していくことがほとんどです。学費をローンにすることが多く、そのローン返済が今大きな社会問題にもなっています。日系企業がUSの大学のMBAプログラムに社員をエントリーさせたとするならかかる総額は5000万円近くにもなるかもしれない(学費以外に生活費などもかかるわけです)。

シリコンバレーも”育成”はありますよ。私が今いる会社、社内トレーニングも充実しています。ある程度はファイナンス面でのサポートもあります。が人材についてはずいぶん日本とは異なります。まず

ーマネージメントのポジションが空いたという状況で課内、部内昇進するかというと、そんなこともある、という程度で、そのポジションを外から埋めることも多い。特に上位のポジションになればなるほど社内からの順調な昇格は確率が少なくなるよう。上位のポジションが社外からの人材で埋まった場合、下位のマネージメントのポジションは刷新されてしまうことも多い。

ー会社によっては下位5%のパフォーマーをカットして空いたポジションを外から埋める。育成ではなく、カットして新しい人材を充填する。

つまり外部補強が多いのです。これはプロのスポーツと良く似ています。ドラフトなどで若手を雇いますが他チームのスタープレイヤーを補強することも多いです。野球で例えるなら一塁手のポジションが空いた場合、チーム内の2番手をあてがうのか、外から補強するのか、どちらもあるように企業もどちらも模索するのです。また契約更新をしない選手が沢山いるようにパフォーマンスをだせない従業員をカットすることがあるわけです。このあたりプロのスポーツチームと状況は似ています。

で、マネージャですが 伸びるチームのマネージャは常に人材を探しています。それが例えその時自分には空きポジションがなくても。空きのあるなしに関わらず定期的に社内にある履歴書をサーチするマネージャもいます。空きがないのに人材募集にJOB Descriptionを出しているマネージャもいます。今すぐ埋めないポジションです。こんなポジション、会社によっては2年近くもWEBサイトにあることも普通です。ずっと探しているわけです。以前に書きましたがこんなポジションは面接評価がとても厳しくなります。でももし仮にとても素晴らしい人が応募してきたら、皆の評価が断トツならば、何とか雇う。仮にそれが一人自分の部下をカットする必要があっても。そんなことがありうるので面接は自分の部下全員とすることはまれです。面接に必要な人員を他のマネージャから借りることが多いのはこういった可能性もあるからなのです。

先にも書きましたが目当ての会社に運よく入るのは”埋めなくてはいけない”ポジションに応募した場合が多い。埋めなくてはいけない というのは急を要するわけでどうしても評価も甘くなります。 人材募集には書いてないのですね。残念ながら。従業員の紹介である場合、その辺りの事情を話してくれる人(友人、元同僚)もいますが彼らにもわからない場合があります。

人材募集をWEBでは見つからない場合もあります。学会などに出たら、そこでマネージャやシニアクラスのエンジニア等とBreakの時などに知り合ったら履歴書を送ってみるのも実は可能性を広げます。マネージャやシニアエンジニアはいつでも人材を探しているのです。 私もいつでも人材を探しています。どんな人材をさがしているか? それは問い合わせてください。

さて自分が緊急要員として入ったのか、素晴らしい人材だから入ったのか?その自己評価もすると良いです。チームに入ればすぐわかります。エンジニアなら自分の力量を同僚と測ればすぐに結論がでます。緊急要員で入ったんだなと分かったらその後一層の努力をすることです。エンジニアは基本的に隠し事はしないのでなんでも教えてくれます。これがファイナンスだったりセールスならそのスキルなどは教えてくれないと聞きました。エンジニアは”良い人”が多いまれな職業だと私は思いますよ。