スタートアップを例にしてこれまで書いてきましたが内容は別段小さなベンチャー企業に限った話でもシリコンバレー特有な話でもありません。会社選びはいつでもどこでも慎重に。よく考えることと、よく見ることは人生なにをするにしても重要です。学生ならまだしも大人の理論、大人の世界は複雑です。学生時代に仲が良かった友人も普通数年もすると変わります。その変化に”あいつはあんな奴じゃなかった。。。”と言っても仕方ないんです。その”あいつ”にはその人の人生があります。突き詰めば自分の両親でも子供を育てることが終われば自分の人生が第一になります。例えば機会があればこんな質問をしてごらんなさい。”国の将来を考えると今老人医療などにとても沢山お金が回っている。産業更新をして将来のためにはそのお金を別用途に使う必要があるから老人医療50%自己負担する。そうしないと私たち(若い世代)はやっていけない。どう思う? 賛成してくれる?”ってね。 ご両親反対しますよ。だって自分の医療、とても高くつくようになりますからね。自分が生きているのはあと20年ほど。それから先のこと? 気にします?突き詰めればしません。断言できます。自分が一番大切です。 こんな事態にならないために私たち老人(私もふくめ)は投票に行きます。自分たちの生活のためです。
同じように友人も同僚も上司もみな自分たちが第一です。 まず誰かに頼るのは辞めたほうがよいです。政治家を動かすのであれば、老人たちが選ぶ政治家ではだめです。だって彼らはその投票してくれた老人たちのために働きます。 こんな人間社会の現実を知らない若い人がとても増えているのですが老人たちがそのようにあなたたちを持って行っているんですよ。私も含めてね。
そんな目で会社も見てく必要は必ずあります。若いころからそういった意識を持ち続けている必要があります。 会社に長く貢献したんだからと思う人が今でも多いのですが会社の立場からみると”契約”。契約にそってあなたの時間と能力を買ってその対価は契約に沿って支払ってきているということになります。突き詰めればそういうことです。会社のビジネスは変わった、製品が変わったなど色々な理由でひつようとする人材も変化していきます。リストラと日本では呼ばれますが会社から見れば合理的なのです。それどころか毎年勤務評価の下位5%を強制的にTerminateしてその5%分の新しい人材を雇い入れている会社も沢山ありますよ。とても難しい評価になるのでその5%を選び出す作業に2か月ほどもかかることがあると聞きました。
さてほとんど脅しのような内容になりましたがシリコンバレーは別段エンジニアの桃源郷ではないよ、と何度も書いていますが現実はそうなのです。
でも、エンジニアを引き付ける要素があります。それは エンジニア仲間を見つけることができる、生涯にわたる仲間になりえる、を探しやすい場なのです。集まってきていますからね。会社が変わってもその関係は続く、またいずれ一緒になる。 今私は元同僚で20年来の友人を何とか私が働いている部署に連れてきてまた一緒に働きたいと働きかけています。彼の能力を知っていますし、ぴったりなポジションがあるのです。知らない人より知っている人の方がいいと思うのはだれしも同じでしょう。
会社を選ぶというより ”ひと”を選ぶのです。とくにスタートアップ企業ではこちらが大事。就職時、何度でも会ってくれます。会ってくれる会社に行くべきです。私が18年ほど働いたベンチャー企業は面接の後3度も会いましたよ。昼食を食べながらだとか朝のコーヒータイムなどを使ってCEOやキーとなるエンジニア、沢山友人、元同僚が既に働いていたのですが、じっくり話す機会をくれました。こういった会社を選ぶと”ひと”の輪が広がると思います。スタートアップにも”あせらせる”会社もあります。人生にとって仕事はとても重要です。 焦らされて 入った会社は後悔することが多いと思います。たとえそれが友人、元同僚、元上司の紹介であっても自分の人生です。じっくり見て選べる会社が後悔なく働ける会社になると思います。
さてと次はまた大会社について書いてみましょう。長いスタートアップ時代を経てまた大会社にもどってきたのでその違いも含めてシリコンバレーの大会社とくにGAFAと言われる有名な会社がどんなところか、色眼鏡なしで書いてみたいと思います。