以前私は上司に
ーシリコンバレーで収入を上げたければ、キャリアを上げたければ(昇進したい)、転職することだ。 お前は一つの会社に長くいすぎる
と言われました。あの当時最初に働いた大きな会社で既に10年目に入っていたのです。彼とは今でも懇意にしています。さて、その心は?と言うと
ー一旦会社に入ると通常の昇給は大体2~5%程度。これが相場です。つまり今の給与が150000ドルとして3%とすると154500ドルですね。月当たり400ドル程度。税金(大体35%は税金と考えておいて良いです)を考慮すると月当たり300ドルにもならない。つまり一日あたり15ドル、時間にすると2ドルですね。 ここまで考えると少ない。。。
ー昇進するか? エンジニアのレベルであれば大きな会社で数レベルの給与ランクを持っていればランクは上がっていくのですが一つ下のランクの最高給与レベルとその一つ上の最低レベル、そんなに変わらないことが多い。例年大体3%だったのが昇進した年だけ6%だったとしても先ほどの計算例でみるように大した増加ではない。
ーマネージャになれるか? ここが日本とは違うところです。マネージャにはもちろんなれますよ。でも空きができたら誰かが昇進するというのは保証されません。外部からマネージャを雇いいれることの方が実は多いです。私はそんな形である会社に転職しました。面接をした相手の数人は入社後は自分の部下になるのです。会社によってはそれを知らせないで面接させるところもあります。入ってきたら上司になっていた。。。ですね。
だから転職しろ、となるわけです。転職時は給与が上がります(通常)。マネージャとして入社した会社は前の会社の給与の50%アップでした(ボーナスを入れると2倍以上です)。そのまま一つの会社にいたら何年たっても到達が難しいかもしれません。
転職するとなると、会社によってはカウンターオファーといって残ってもらうために会社側がオファーを出すことがあります。 この場合よく考える必要があります。 その時は必要だからカウンターオファーをもらえたがマネージメントからすると”こいつは転職をいつも考えているに違いない”と思われることがあります。だんだんとメインのプロジェクトから外されたりもします。ですからカウンターオファーはよほど条件を詰めたうえでないと取ってはいけないのです。全部書き物にしてサインをしてあることです。口約束や勝手な理解をして残ると後で必ず後悔するそうです。
退職金はありません。ですから勤続年数が長ければ長い程いいわけでもないです。一方6か月、1年程度で転職を繰り返すとジョブホッパーとみなされマネージャには好かれません。3年から4年。仕事にも寄りますがソフトウエアエンジニアなら2年でも。半導体チップエンジニアの場合プロジェクトが長期なので3年くらいはかかるでしょうか?プロジェクトの途中でも転職しそうだと思われたらあまりいい印象受けないですからね。
転職の理由は必ず聞かれます。あくまでもポジティブに。お金が少ないはあまりいい印象でないがキャリアを作るためは良い、とかあります。
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