シリコンバレーで何がしたい、できるのか?

シリコンバレーで働いてるんですか? ”私でも働けますか?”と聞かれることがあります。 誰だって働けますよ。なんかシリコンバレーっていうことで”すごい”と勘違いされているようですがここは単にテクノロジーの会社が沢山集まっている地域。集まることで人の動きが活発になる。人と金は動けば価値を産み出すと言います。金は動きやすいですが人は物理的な制約もあり動きにくいですが集中することで動きやすくなっている、それがシリコンバレーです。

日本でも人気ある企業、職種は競争が激しいようにシリコンバレーも人気ある仕事、会社は競争があります。人材が一番重要なテクノロジー関連の会社では人の流動性が高いこの地域は結果的に給与等は高くなります。でも常にそうだったわけではないです。私がやってきた90年初頭はまだドットコム以前、日本のバブル終焉前でまだバブル景気のころ、仕事を探すのは困難だった。ドットコムがはじけた時も大量に失業者がでた。これは日本も同じです。バブル時期、日本では学生の青田買いはものすごくお金も飛び交っていたと聞きます。私は既に日本を出ていましたがこんな時期になんでUSAなんかにいるの?とアジアから来ていた留学生に何度も質問を受けました。日本で働きたいと皆言ってましたよ。

さてシリコンバレーで働きたい。ベンチャー企業を立ち上げたい(その資金が欲しい)と言う方もいるでしょう。私自身ベンチャー企業は創立時からかかわった経験もありますから企業を創立することも多少は経験がありますが私自身が主体となって起業したいと思ったことはありません。エンジニアとして経験を積みたいという方もいるでしょう? どんなエンジニアリングがしたいですか? 

なんでもいいけどとりあえずシリコンバレー(USA)で働きたいと言う人もいるでしょう。どこで働くかは今も昔も基本的に個人の自由です。雇われるのでしたら雇ってもらえるかどうか、法律的な面も含めて、だけのことですからね。

いずれにせよ、シリコンバレーでキャリアと積みたいというであればたとえ興味が後ほど変わっていくにしても自分が今現在抱いている、持っている興味、そしてできることを整理する必要があると思います。しかもおおざっぱでは無く事細かく。例えば、Linuxに関して知っているとしましょう。コードを全部隅から隅まで知り尽くしているという方もいるかと思いますが恐らく少数でしょう。やはりどこか自分がとてもよく知っている部分と言うのがあると思います。半導体チップ設計なら、例えばあるEDAツールについては誰よりも知っていてそのツールを縦横無尽に使える自信があるかもしれない。

そのうえでそれらがどれだけ需要があり、価値があるのかを知ると良いです。昨今AIがブームですね。AIを知っていれば仕事があるような錯覚をあたえるようなコース、トレーニングの勧誘もちょくちょく見かけますが普通にトレーニングを受けた人はもう多数いてその程度では価値は少ないかもしれない。一方、浮動小数点演算のエキスパートでその知識と経験がずば抜けているとします。ポジションは少ないかもしれませんが知識を持つ人も少ない。かつ劇的に重要な技術かもしれない。そうするととても価値があることになります。探せはとても良いポジションがあることが多いです。